メッセージ性が明確なら逆算してイメージ戦略は作れる!余語まりあ社長(株式会社ワイズエフェクト)
商品と同じこだわりをあなた自身の服装にも
イメージ戦略の第一人者である(株)ワイズエフェクト代表取締役社長の余語まりあさん。名古屋を拠点に全国的に幅広いビジネス講習を開催してきた。企業の業績アップには多角的な要素が求められるが、なぜイメージ戦略を中核に据えたのだろうか。
「15年くらい前にブランディングコンサルタントと名乗ると『名刺を作る人?』と勘違いされるほど、ブランディングという言葉は浸透していませんでした。
ですが、名刺を持って行くのは“人”ですよね。商品や営業資料もそうですが、ツールはこだわるのに、その内容をプレゼンテーションするにあたって、『自分がふさわしい姿をしているのか?』という観点が抜けている方が多いのです。ジャッジするのはお客様なので、服装やコミュニケーションを含めて、すべての要素が一致していると、より伝わりやすくなり、結果にも繋がります。
そこで、イメージを戦略的に作って仕事で成果を出すという意味で、イメージ戦略コンサルタントとして活動するようになりました。
自分の会社が何を軸にしているのか、どのようなメッセージをお客様に伝えたいのか、理念の部分から研修を始めて、イメージの組み立て方を身につけてもらいます」
研修前は「自分の会社のブランディングがよく分からない」という声も挙がるそうだが、企業理念やお客様像、自社の強みと合わせて丁寧に紐解いていく。
「まずは業界そのものにイメージがあり、その中に大企業や中小企業として、さらにその中に個のイメージがあります。
金融業界であれば、信頼性や誠実さといったイメージが土台になければなりません。そこから、メガバンクなら大手としての安心感、中小企業の信用金庫なら親しみやすさといったイメージに分かれていきます。通帳にも違いは表れていて、大手メガバンクはディズニーを採用していますが、岐阜県にはムーミンを使っている信用金庫があります。誰もが知っているディズニーと、ムーミン谷の一家ではイメージが異なりますよね。
そういったところからロジカルに導いていって、服装とどうリンクさせるかに至ります。スーツスタイルなら、スーツの基本的なルールから、ネクタイの持つ色や柄の効果をお話させていただいています」
余語社長は1人ひとりに「目利きを養ってほしい」「自分で選べるようになり、人生を豊かにしてほしい」と考え、研修においてノウハウをすべて渡しているという。
「洋服にはお金をかければいいんだと考える人もいらっしゃいますが、
~中略~
「服を着ないと外を歩けません。言葉も使わなければ相手に伝わりません。なので、自分の外面も内面もすべて受け入れて強みに変え、より効果的に使ったほうが、人生が楽しく豊かになると考えています」
大切なのは相手目線 行き過ぎた自己表現はNG
ビジネスシーンにおいて服装を選ぶ際、ゴールが決まっていないと、ブランディングに一貫性がなくなってしまう。大切なのは、いかにお客様に好感を持たれて結果に繋がるかという観点だ。
「清潔と清潔“感”は違っていて、“感”がついているからには、相手に感じてもらわなければいけません。つまり相手目線なんですね。
自己表現も行き過ぎてしまうと正しいメッセージが伝わらずに、ただの自己満足になってしまいます。成果を出したい、より良いビジネスパートナーと出会いたいと思えばこそ、他者目線を想像する力が必要です。どれだけお客様のニーズに応えると言っていても、話を聞いてくれそうな雰囲気を表現できていなかったら、世界観を押しつけられそうな気がしませんか?
例えば、すごく良いサービスを持っているウェブサイト制作会社でも『つべこべ言わずこれでいけば絶対に大丈夫です!』なんて言われたら、モヤモヤ感が残りますよね。
行き過ぎた服装には同じことが言えます。相手目線をどれだけ加味できるかに、その人のセンスが表れます。それができないとしたら、一緒に仕事したいとは思ってもらえないでしょう」
では、余語社長が好印象を持つポイントはどういったところなのだろうか?……
さらに詳しいインタビュー記事は、「起業家ファッション誌『BRIIN 2024』vo.2」をご購読ください!
(取材・執筆:水野友紀子)
株式会社ワイズエフェクト
代表取締役 余語まりあ
よご・まりあ/株式会社ワイズエフェクト代表取締役。大学卒業後、株式会社サンリオ入社。名古屋にて講師業を始める。現在、全国にて「社員力を高め企業のブランド価値を上げ業績アップへ」繋げる研修会社として階層別・業種別研修などを開催し、約6 万2000 人が受講。
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